SPIN話法を以前の記事でご紹介しましたが、今回はSPINを活用した営業トークの作り方を考えていきます。
この記事では
・営業トークスクリプトを作りたい
・営業トークスクリプトを作り直したい
・売れる営業トークを考えたい
・新商品、新商材の営業の考え方
このような方に向けて書いている記事になります。
SPINとは
SPIN話法やSPIN営業と呼ばれている営業手法ですが、ほとんどの営業パーソンは
営業とは何か? と問われると、商品をいかに上手く説明するか。応酬話法やクロージング話法を使って顧客の背中を押してあげることと回答する方が殆どだと思います。
SPINは顧客に質問を繰り返し、潜在ニーズを顕在化させ、解決したいという気持ちになったところで商品の説明を行う営業手法です。
SPIN4つの質問
「状況質問」 顧客の状態を聴く
「問題質問」 顧客が抱えている問題を聴く(潜在ニーズを引き出す)
「示唆質問」 顧客の抱えている問題を放置するとどうなるか(顕在ニーズを引き出す)
「解決質問」 顧客の抱えている問題が解決するとどうなるか(ニーズの認識と課題解決のスイッチを入れる)
3つの説明
「利益」この集客ツールを導入いただくと、お客様が懸念している従来のコストを30%カットすることができます。
「特徴」なぜならこの商品には、〇〇という特徴があるからです。
「利点」その為、現在の状況が〇〇になります。
「特徴」したがって、この計算によると、〇〇が〇〇になる為、従来のコストを30%カットする効果に期待できます
このSPINを使って営業トークスクリプトの作成や新商材の営業 新商品の営業方法を考えることができます
商品の強みを意識した営業スクリプトが売れない理由
よく新商材 営業や新商品 営業や商品開発担当の説明を聞いていると
自社製品の強みや他社に負けていない部分を強く説明しています。
営業担当はそれを聞いて、この商品を顧客に売り込むぞ!と考えるものですが、
実際は顧客の利益になるバイイングポイントを見ておらず、
売り手側からみたセリリングポイントしか説明していないのです。
そのため売り手が買い手に
うちの商品はここがすごくて、うちの商品はここが他社より秀でていてなど
このような提案をすると、買い手から生まれる言葉は反論です。
「うちの業界は他と違う」「うちのやり方は特殊です」などです。
SPIN話法を活用し、買い手からみた商品の利益を探す
営業トークで固めたスクリプトを否定するわけではございませんが、
それだけだと売り手本意の一方的な営業になりやすいです。
既存の商品も新商品も同じですが、商品の買い手からみた利益を再認識する必要があります。
例えば 求人に特化したWEBサイトを取り扱っている場合
ターゲットとなる顧客像を用意する
求人採用に困っている建設業の社長 規模は~10名ほど
潜在ニーズ 求人出しても見てくれる人はいるけど、問い合わせにつながらない。
顕在ニーズ 求人情報を見ている人が月平均〇〇名いるけど、その見ている人を応募させたい。
〜〜〜〜〜〜
状況質問 =今人材の募集はしていますか?採用活動されていますか?
問題質問 =求人出したとき、反響はありますか?
示唆質問 =問い合わせがないまま求人費用を出し続けると費用が無駄になりませんか? そのままでいいんですか?
解決質問 =求人を出した時に求職者から応募が来たら、採用費を抑えることはできますか?
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特徴 求人に特化したWEBサイト
利点 求職者が見た時に、応募しやすくなるページ構成
利益 求職者の問い合わせ率(CVR)が〇〇パーセント上がるから月平均〇〇名の応募が見込める
ここで書き出したSPINの情報をもとに営業トークを作成してみます。
トークの作成
自己紹介は割愛しますが、大体のトークの流れを記載します。
まず私としても会社を上げてお役に立ちたいのでいくつかお伺いしてもいいですか?
状況質問・・・求人情報拝見したのですが、今も人材の募集はされていますか?
顧客・・・まだしているよ
問題質問・・・実際求人出した時に反響とかってありますか?
顧客・・・全然問い合わせにつながらないよ
問題質問・・・求人がそもそも見られていないってことでしょうか?
顧客・・・担当に聞いたら月〇〇人くらいは見てくれてるそうだよ
示唆質問・・・問い合わせがないまま求人費用をかけても今の状況が続けば無駄なお金になってしまいますね。
顧客・・・出さないと人は来ないし、見てくれてる人もいるからね。
示唆質問・・・このままでいいのでしょうか?
顧客・・・お金がもったいないし、よくないよね。見てる人が応募してくれるといいんだけど
解決質問・・・今出している求人を見ている人が〇〇名いるとのことですが、その〇〇名が問い合わせしてくれるとどうですか?
顧客・・・それはすごくいいですね。でもそんな方法あるんですか?
利益・・・実は求人サイトをみた求職者の〇〇パーセントの方がHPを見てから応募するかどうか判断しているそうでして、弊社の求人に特化したWEBサイトは求人経由でサイトを訪問した方の〇〇%が問い合わせをしているという商品になります。
特徴・・・この商品は求職者が問い合わせをしたくなるようなボタン配置や視覚効果があります。
利点・・・そのため、サイトに訪問した求職者は問い合わせしたいと思うようになります。
利益・・・したがって求人サイトの閲覧数が多いお客さんにとっては問い合わせ率(CVR)を〇〇%あげるだけで、〇〇名の採用につながります。
もちろん全てがうまくいくわけではないですし、私も現場に出る際は失敗することもあります。
その時は失敗したポイントを検証したり、ターゲットに立てた仮説を見直したりして営業トークスクリプトを更新しています。
何も考えずに営業がダメだった。 今日は契約できなかった悔しいとなど
その場で反省することは誰にでもできますが、失敗した時に振り返り、トークを改善し続けることによって、自分だけの売れるトークや成約率の高いトーク完成します。
新商材 新商品の営業の場合
既存の商品で営業トークスクリプを作る方法は
一度商品をSPIN式に分解して再構築することですが、
新商品や新商材の営業の場合は開発担当に一緒に考えてもらうとより効果的です。
開発担当者は商品の利点や特徴を熟知していますし、考え抜いて商品を開発しているはずです。
営業担当が顧客のペルソナを考えて、〇〇のニーズがあると仮定した時、この顧客の利益は何になるのか質問してみるのがいいと思います。
私自身もSPINについては日々学習しており、新しい発見があります。
今このように説明していますが、他にもいい方法があると思うので、皆さん自分なりにSPINを咀嚼して活用してみてください。
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