SPIN営業は商品説明・カタログ営業ではなく、顧客の顕在ニーズに対して売り手の商材を使い解決策を提案(ここでは製品の利点ではなく商品の利益)する事です。
そのためには顧客の潜在ニーズを引き出し、顕在ニーズに育て上げる必要があります。
前回の解決質問では買い手のを顕在ニーズを明確化し、課題が解決した状態を話してもらうことで、課題解決スイッチを押す質問でした。
本記事では買い手の顕在ニーズに利益を提案する3つの説明についてです。
SPIN営業質問の流れ
- 状況質問 (顧客の客観的・環境についての現状を把握する)クローズ質問に近いです
- 問題質問 (顧客の問題点の聞き出し、どう思っているのか聞きます)潜在ニーズ
- 示唆質問 (顧客の課題についてこのままでいいのか、潜在ニーズ顕在化の第一歩)顕在ニーズ
- 解決質問 (顕在ニーズを顧客に語らせ、課題や問題が解決した望ましい状態を確認)
- 商品説明 (特徴・利点・利益の説明。実際には利点→特徴→利点→利益)を話す
商品説明は三つのパーツで構成されています。
特徴・利点・利益です。
それぞれの役割がや特性があるので、ご紹介します
特徴 ~Features~
これまでSPIN営業について説明してきましたが、ついに説明が許される段階にきました。
特徴とは 取り扱っている商品の色や価格、操作方法やデザインなどを指します。
この特徴の説明は商談の成立には殆ど影響はないみたいですが、無害というわけではありませんが、大型商談においては、商談の初期の段階で特徴の説明をしてしまうと、逆効果と言われています。
ただこの特徴の説明に関して、商談の半ばで興味を持って質問してくる買い手もいます。
その場合はこの段階で積極的に説明してもいいとされています。
その場合は買い手自ら、特徴で自らのニーズの解決をしようといている時だからです。
また特徴の説明は買い手のニーズとの関係が殆どない為、興味は価格に向きがちです。
その為、買い手からは価格はいくら?というように価格に関心が向いてしまいます。
利点 ~Advantages~
利点の特徴は取り扱っている商品の特徴を活かした、一般的に期待できる成果、解決策、効果のことを指します。
あくまでも一般的なので、売り手側で考えている・セリリングポイントになります。
利点と利益は混合しやすいポイントです。
違いは利点は誰でも当てはまる効果
利益はその顧客に当てはまる効果になります。
利点は商談の中でインパクトを残すことができますが、一時的な効果でしかなく
商談初期に利点を話すと最初は興味を持ってくれますが、後半には効果が薄れていき
特徴と変わらないくらい顧客の印象から薄れていくことも特徴の一つです。
また利点はあくまで一般的に期待できる効果です。
顧客は一般的に当てはまる利点を説明されると、「うちは違う」「うちの業界は」など・・・
顧客の反応は反論に向かいます。
これは実際に私も経験したことがあります。
WEB制作営業を建設業の顧客相手に商談した時です。
営業初期段階で商品の特徴と利点を説明して、買い手の反応が凄くいい。
YESもとれるし、これはいける!と思い得意になっていたところ、商談終盤で
「うちの業界は特殊だから」「人に見せびらかす商売じゃないから」と
反論にあってしまい、クロージングや根性で粘ってみましたが、経理に相談するとあしらわれた事があります。
振り返ると、ニーズを決めつけ、利点だけ話をしていたので当たり前の結果でしたが、
経験が浅い時は私はこんなに上手に商品を提案できる。すごいとまで思っていましたが、落とし穴でした。
利益 ~Benefit~
利益とは顧客の顕在ニーズに対しての解決策を提案することです。
この提案をするためにSPIN話法4つの質問を使って顕在ニーズに育ててるといっても過言ではないです。
なぜなら顕在ニーズが分からないと顧客の利益を説明することはできないからです。
利益の商談の中での効果はすごく、常に買い手にインパクトを与え続けることができます。
顧客自身が問題や課題を解決したいと思っている状態に、その解決手段を説明されると印象に強く残りますよね。
顧客の反応も特徴や利点と大きく違い、賛同や同意をもらうことができます。
実際の提案はB-FAB
実戦で使う場合は、FABの順番で説明していると「結論から言って欲しい」「説明途中に何を言いたいのか分からない」となってしまいます。
そのため、BFABの順番で説明します。
B=この集客ツールを導入いただくと、お客様が懸念している従来のコストを30%カットすることができます。
F=なぜならこの商品には、〇〇という特徴があるからです。
A=その為、現在の状況が丸々になります。
B=したがって、この計算によると、〇〇が〇〇になる為、従来のコストを30%カットする効果に期待できます
例になるので、詳細はあまり気にしないでください・・・
三つの質問B-FABのまとめ
・特徴は無害に近いが、大型商談の初期に説明するとマイナスに作用する
・利点は誰にでも当てはまる効果のため、買い手の反論を生み出す
・利益はその買い手に存在している解決策、商談時に強いインパクトを残すことができる
・FABではなく、B-FABの順番で説明を行う
以上になります。
これまでの内容がSPINの大枠になっています。
四つの質問を使い、潜在ニーズを顕在ニーズに育て上げ
BFABを使い、顕在ニーズに利益を提案する。
今後はSPINを活用した新商材や実際のSPINを使ったフレームワークを紹介したいと思っています。
SPINはインプットでは使うことことができないです。
アウトプットを繰り返すことで効果を発揮するので、営業に悩んでいる方、営業が苦手と感じている方、営業成績が思うように伸びない方、収入を増やしたい方など、騙されたと思って取り組んでみてください。
私は営業成績がグンと伸びて今ではSPINに出会えて良かったと思っています。
・SPIN話法について【SPIN営業の概要】
・状況質問について
・問題質問について
・示唆質問について
・解決質問について【前記事】
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